大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和38(さ)6 判決

主 文

原略式命令を破棄する。

本件公訴事実につき、被告人を免訴する。

理 由

検事総長清原邦一の非常上告趣意について。

関係記録を調査するに、被告人は、「公安委員会の運転免許を受けないで、昭和

三六年三月三日午後〇時一五分頃、前橋市a町b番地附近道路において、軽自動車

を運転した」との犯罪事実につき、同年九月三〇日公訴提起と共に略式命令を請求

され、同年一〇月三〇日前橋簡易裁判所は右事実につき道路交通法違反として被告

人を罰金四〇〇〇円に処する旨の本件略式命令をなし、この裁判は同三七年一月二

四日確定したのであるが、右略式命令がなされた後その確定前たる同三六年一一月

一〇日右と同一の事実につき同裁判所に対し公訴の提起と共に略式命令の請求がな

され、同裁判所は、同年同月三〇日再び道路交通法違反として被告人を罰金三〇〇

〇円に処する旨の略式命令をなし、この裁判は、本件略式命令より早く同年一二月

二二日確定した事実を明認することができる。

すなわち、後になされた略式命令が偶々先に確定した為とはいえ、本件略式命令

は既に確定裁判を経たときに当ることとなり、その違法且つ被告人に不利益なるこ

とが明らかであるから、本件非常上告は理由がある。

よつて、刑訴四五八条一号により原略式命令を破棄し、同三三七条一号に則り、

本件公訴事実につき被告人を免訴することとし、裁判官全員一致の意見で主文のと

おり判決する。

検察官 小幡勇三郎公判出席

昭和三八年九月二七日

最高裁判所第二小法廷

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裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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